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Channel: 私はマレモト
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行政ホストクラブ

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 ずいぶん長い間ブログを離れてしまっていました。
 
 なぜなら、大事件。
 
 それも、彼氏ができたとか友達と喧嘩したとかいった日常の事件ではなくて、正真正銘の事件
 強盗に遭いました。最悪。人間って一生に一度は重かれ軽かれ犯罪に巻き込まれるものなのですかね?とにかく、私の場合、21歳でパトカー初体験(罪を"犯した方"じゃなくてよかった…)

 自業自得なんです。だから余計悔しい。先週の金曜日、夜9時半。約束場所のバルまで一人で歩いていました。「マドリッドの治安は超悪い」と騒がれていたのは今となっては昔の話。ただし、Lavapiesを除いては。市内の中心部の中でも南部に位置するこの地区は移民街。モロッコ、ペルー、コロンビアなど、スペインの移民の大部分を占め、好ましくない商売(商売?犯罪?)を行なう彼らの居住地区なのです。そんな地区で夜道を女一人で歩いていたアホな私。そのバルまで行けば皆いるし、と思って、ちょっとビクビクしつつ、それを悟られないよう堂々と歩いていました。
 私、遅刻魔なんです。その日も遅刻してて、暴走するアホは近道しようとしました。「うわぁ細い道、こりゃ危ないわ、引き返そうかなぁ」。と心の中で呟いた瞬間。
 あすなろ白書の取手君?(つまり後ろからガバッと首絞め)みたいな状態になって、私の頭の中は真っ白。次の瞬間、バッグを引っ張られていることに気付いて、「あぁ、なるほど・・・」と妙に落ち着いていた自分がいました。と同時に叫びながら抵抗している自分も。走り去る奴らをヒールを脱いでまで追いかけたのですが、今考えるとすごいアホ。危ないにもほどがある。
 その後、警察に行こうと思って大通りに出ようとしたところ、近くのバルのオーナーとお客さんの数人のおじさんたちが助けに来てくれたのです。幸運にも温かい人たちに助けてもらい、そのバルに保護され、ホットミルクを入れてもらって、警察を呼んでもらいました。
 そこからが長かった。来ない2時間待てども。金曜の夜は忙しいのだろうけど、遅すぎる。結局0時をまわった頃に二人の警官到着。そこで私の悪夢は吹き飛んだ。カッコイイ私が思うスペインの格好いい職業:1位警官、2位バスの運転手、3位道行く一般人。というランキングは1年前に初めてスペイン来た時から考えていたことなので、実は内心期待していたのですが(とても被害者とは思えない思考回路?!)、実際かっこよかった!そしてその顔良し体つきガッチリの警官に連れられ警察署へ行くことに。パトカーの座席って硬いんですね。プラスチックみたいな。別に私が悪いことしたわけじゃないのにぃ尻は冷たいし痛いし、信号待ちの時に道を歩いてる人と目が合うとなんとなく後ろめたい気持ちになる、という散々なパトカー初体験。
 警察署に着くと、金曜の夜は忙しい?ふざけんな!というような平和な空気が流れていました。夜勤の警官たちはロックを聞きながら団欒(いちおう仕事してんのかな?)。私が調書作成のために担当者と話していると、興味深深の警官たちがワラワラと寄ってきては、日本のどこから来たの?とかスペイン楽しい?とかスペインの警察をどう思う?とか質問攻め。しかし。みんなカッコイイ必死に被害者らしく暗い顔にしようと思っても、満面の笑みを隠しきれずにいました
 無一文で家の鍵すら失っていた私。最後はパトカーで家まで送ってもらっちゃいました怖い体験だったことは確かですが、痛い教訓を得たこととスペインの警察を知れたことは悪いことではなかったかも。家に帰るとメキシコ人のフラットメイトが「メキシコでは怖いことや嫌なことを経験した人にはワインとパンを食べさせるんだ」といって、ワインとハラペーニョやサボテンの漬物をごちそうしてくれて、すっかりいい気分になった私はぐっすり眠りにつけました。
 すごく人間臭い一日でした。

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